不動産を相続した際に行う相続登記は所有者の所在を明らかにする意味があります。相続登記は令和6年に義務化されるまでは任意の手続きでしたが、所有者との連絡が取れず、地域の開発が遅延するケースが頻発していました。登記の義務化は開発をスムーズに進める狙いがあると言えるでしょう。相続登記は所有者自身で行うのが原則ですが、登録免許税の算出や必要書類の用意に手間がかかるのも事実です。
また、提出する書類はわずかな不備もあってはならないので、知識が乏しい一般人には難しいと言えます。自分ですべての手続きを行う場合の費用は登録免許税を除くと1万円程度で済みますが、必要書類をスムーズに用意できるとは限りません。長年放置していた不動産の登記手続きを行う、複数の不動産を相続するなどの場合は専門家である司法書士に代行してもらうのが賢明でしょう。司法書士に依頼する場合、不動産の数や規模によって多少の違いはありますが、約10万円ほどの費用になります。
規模が大きく、固定資産税が高額な不動産なら費用は更に高額化するので事前の確認は欠かせません。しかし、司法書士なら複雑な手続きをスムーズに進めてくれる他、抵当権抹消や住所変更の手続きも併せて行ってくれます。また、所有者が気づいていない不動産の共有部分を書類から解明してくれるのも司法書士に任せる大きなメリットと言えるでしょう。相続登記は法律で決められた手続きなので、ある程度の出費が生じたとしても不備の無い、正しい方法で行うことを心がけます。